よりよい海外進出に不可欠なこと

■多くの会社が選ぶ海外進出の手法
ある会社の事業がうまくいってきて、いよいよ海外に進出をしてみようとするとき、だいたい次の2つの方法のどちらかを取ります。1つは相手の国のやりかたに合わせる方法です。もう1つは自分の国のやり方をそのまま使う方法です。もし、あなたが自分の会社の支社を海外に作ろうと思ったら、どちらの方法を選びますか。
私からすると、この2つのやり方はどちらも極端で、お勧めできません。相手の国に合わせようとすると、自社の強みを発揮できないし、反対に自分の国のやり方でいこうとすると、知らず知らずのうちに本国スタッフと現地スタッフの間に上下関係が生まれてしまいます。そうすると、現地のスタッフは指示待ち人間になり、また、現地の文化にそぐわない振る舞いがあったとしても、味方であるはずの現地スタッフはそれを指摘してくれない可能性さえあります。
実際に海外進出をしようとするとき、きっと誰かが上述のようなやり方を勧めてくるでしょう。でも、3つ目の方法もあるのです。

■コラボレーションが新しいアイディアを生む
まず、他の国で自分の会社の製品を展開させたい時、今ある製品をそのままコピーすればいいという考え方は捨ててください。コピーは繰り返すほど画質が悪くなっていきます。コピーをするのではなく、新しいチームで新しいものを生み出せばいいのです。言葉と文化がちがっても、製品に対する価値観が同じなら、それはチームになります。たとえば、アメリカの会社が日本に進出しようとした場合、日本はやっぱり他の国とは違うから、日本独自のやり方に合わせたほうがいいと思うかもしれません。ですが、日本とアメリカの両方のやり方を混ぜて、そこから新しい戦略を生み出すこともできるのです。
まずは両国のスタッフが顔を合わせ、ブレーンストーミングや創造的なミーティングを繰り返してください。
そこから、新しいアイディアや戦略が生まれます。それはもしかすると、今まで誰も考えつかなかったアイディアや戦略かもしれません。その過程で、両国のスタッフはチームになり、話し合いを重ねれば重ねるほどそのチームは強まるでしょう。上下関係ではなく、対等な関係を持つことができるのです。

外国に作る支社を「子会社」だと思わずに自由な「子供」だと思ってください。子供はみんなが無理だと思うことに挑戦してみて、大人の知らないところで育っていき、その個性が花を咲かせるのです。そのとき、そのやり方は本社でもきっと応用できるでしょう。
海外進出を考えている時、決してその国の人に全部を預けないでください。